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第51回 「1960(昭和35)年 図書館新館竣工式」

2012年11月7日にグランドオープンした池袋図書館。単館としては、国内の大学の中でも屈指の規模を誇る図書館です。 池袋図書館の開館を前に、これまで池袋キャンパスで多くの学生に利用されてきた図書館本館および新館、社会科学系・自然科学系・人文科学系の各図書館などが相次いで閉館となりました。
ここでは、図書館新館の建設風景と竣工式の写真をご紹介します。

「新図書館竣工近し」として、会報「セントポール」1960年6月号で紹介された写真
工事の足場が、木で組まれているのがわかります


建設中の風景

1959年6月15日から本格的に着工された新館工事で、それまで使用されていた書庫の取り壊しが行われました。
【写真左】手前が新館建設予定地で、右奥に見えるのが取り壊される予定の書庫、真中に見えているのが図書館本館の旧館。(「セントポール」1959年6月号)
【写真右】建設中の図書館新館。 (「セントポール」1959年11月号)

 


竣工式の様子

図書館新館竣工式 (「セントポール」1961年2月号)

秋に工事を完了し、書庫の乾燥や調度品の整備を行った末、1960年12月22日に立教関係者が多数出席する中、図書館新館の竣工式が行われました。
完成当時の新館の構造は次の通りでした。

●地下 機械室、視聴覚室、暗室、複写室、録音室、調度室、撮影室、映写室
●1階 書庫、事務室、ホール
●中2階 館長室、応接室、教授閲覧室、会議室、書庫
●2階 自由閲覧室、雑誌閲覧室、目録室、新聞閲覧室、出納
●3階 一般閲覧室




図書館の建設にあたって (丹下健三氏インタビューより)

「私たちは、外形よりも、むしろ、このキャンパスのなかに図書館という空間をつくろうと考えた。中庭に向かって大きな階段がひらいている。これは図書館閲覧室に向う導入部としての空間である。それを上ると広々とした屋上の庭園になるが、ここは学生の皆様の集まり場所であり、休息の場所であり、また閲覧室の前庭でもあるわけです。そこからごく自然に、さそいこまれるように閲覧室が続いている。入ったところには、カタログや出納のカウンターがあって、そのうしろが参考閲覧室になっている。また出納のカウンターの前にある開放的な階段を上ると、そこが広々とした一般閲覧室になっている。
私たちの意図としては、中庭から大きな階段が見えはじめたときから、すでに閲覧室の空間がはじまっていると考えている。 (中略) これは外から見られることを必要としない建築である。これは、空間から空間へと流れてゆくような、空間そのものでありたい建築である」

完成した図書館本館の新館。広々と開放的な正面玄関
(インタビュー、写真ともに「セントポール」1960年7月号)



池袋図書館ホームページ 2012年秋に開館した池袋図書館の概要を紹介しています。


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