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Alumni Special Interview

Withコロナの時代

英語だけでなく、もう1つの言語も立教大学では必修科目となっています。ドイツ語、フランス語、中国語、朝鮮語、スペイン語、ロシア語(文学部のみ)…いずれも多くの学生にとって、初めて学ぶ言語です。こういった言語科目では、どのような授業を行っているのでしょうか
※このインタビューは7月上旬に行われました。

大学の今  Part.3 科目担当者に聞いたオンライン授業の実際
朝鮮語 佐々木正徳先生

―どのような形態で授業をされていますか。

動画教材の配信(録画)と双方向授業(リアルタイム)を併用して授業を実施しています。文法などの説明を前者、コミュニケーションスキルを高める活動を後者が担っています。理解度を確認するために大学のオンライン教育支援システム(Blackboard)を活用して、課題の提出や単語テストなどを行っています。Blackboardでは音声データのやりとりも出来るので、発音課題を課すこともあります。

朝鮮語1
「オンライン授業で配信される動画教材」

―オンライン授業ではどのような点が大変だと感じましたか。

初習言語であること、クラスサイズが35名程度であることが、大きな障壁として存在しています。通常、朝鮮語では文字と発音の学習に最初の数週間を費やします。そこで、恥ずかしがらずに発音する習慣をつけさせたり、ワーク中に教室を回って発音や文字の書き方のクセをその場で修正させたりしていくのですが、オンラインではどちらも困難です。教室での授業の即時的・即応的なコミュニケーションの重要さと貴重さをあらためて痛感した学期でした。

―ほとんどの履修者が1年生ですが、学生の様子はいかがですか。

新入生でいろいろ思うところがあるはずですが、現状を受け入れてしっかりと取り組んでいる学生が大多数でした。これにはとても感謝しています。教員側も課題添削時に細かくコメントを書いたり、メールには早めに返信したりするなどして、なるべく質問しやすい環境作りに尽力しています。 また、課題で音声データを提出させるのは難しいかなと思ったのですが、ノリノリで提出してくる学生や細かく編集してくる学生がいて、採点していて楽しめました。

朝鮮語2
「細かくコメントを書いたり、メールに早めに返信したり、質問しやすい環境作りに尽力しています」

―学生の理解度は例年と比べていかがですか。

まず、発音や会話は例年より経験を積ませることが出来ていません。昨今はコミュニケーションスキルが重視されるので、そこは大きな懸念です。ただ、動画教材は再視聴や巻き戻しもできるので、学習時間の管理ができる学生、コミュニケーションよりも文法や講読に興味のある学生にとっては相性がよかったように思います。

―最後に、実際にオンライン授業を経験された感想をお願いします。

オンライン授業と教室の授業では、クラス運営の考え方が全く違うのかなと思いました。教室の授業ではクラスの雰囲気づくりが重要なのですが、動画教材は個人で視聴するので雰囲気も何もありませんし、双方向授業も五感を使って得られる情報が教室に比してかなり限られます。一方で、少人数の中上級の授業であればオンラインの利点を活かして結構高度なことが出来るのではないかと思っています。もちろん、よい授業にすべく努力と工夫は不断に重ねることが前提ですが、科目の性質や目標による向き不向きが如実に出るのがオンライン授業なのかなというのが実感です。困難な状況ではありますが、日々の新たな発見を糧に乗り越えていきたいです。


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