Alumni Special Interview
Withコロナの時代
立教大学には海外をフィールドに研究をしたり、ボランティア活動を行ったりしている学生が多くいます。これまでの春休みや夏休みの長期休暇には、たくさんの学生が海外へ飛び立っていました。観光学部・舛谷鋭先生の研究室も、カンボジアで教育支援を通じて現地との交流を続けえていました。メンバーである内藤真由さんに、今までどのような活動をしてきたのか、また海外渡航が難しい今の状況について話を伺いました。
学生たちの今 Part.7 海外のフィールドで活動する学生
―カンボジアのフリースクール支援のためにクラウドファンディングを実施
観光学部の舛谷研究室では年2回(春・夏)カンボジアのシェムリアップ州チェイ村にあるGreen Education Center(GEC)というフリースクールでの教育支援を継続的に行っています。フリースクールでは、2019年時点で約70人、年齢7~18歳の子どもたちが毎日英語、日本語、パソコンを中心とした授業を受けていて、今までにエンジニア、ナース、ホテルスタッフ、ベーカリー、ツアーガイドなど多方面で活躍する人材を輩出しています。その中でも、日本語ができるようになると個人の希少性が高まり、自身の市場価値を上げることができ、より就労のチャンスを掴むことができるということで日本語の授業は人気があります。しかし、そのフリースクールでは日本語教師が不足しているという課題を抱えていました。そのため、より多くの子どもたちが日本語を学ぶことができるよう、私たちの力でフリースクールに日本語教師を雇うための資金を集めようと考えました。そして、昨年、日本語教師を雇うために必要な36万円を寄付するためにクラウドファンディングを実施し、最終的に44.5万円の資金を得ることができました。
➡詳しくはこちらからご確認頂けます。
クラウドファンディング実施にあたっては、現地でのヒアリング調査から募集期間のSNS拡散活動を行いました。目標を達成したのは昨年12月末だったのですが、目標を達成した安堵感とともに、再び3月に訪問することへの期待感が膨らんでいました。
―3月の渡航が中止に その後も目途が立たず
しかし、年が明けると徐々に新型コロナウイルス感染症が広がっていきました。3月に現地を訪問することを予定していましたが、大学から渡航禁止の通達があったため、メンバー間で協議するまでもなく中止することになりました。このタイミングでは、夏の訪問の可能性も考えていたのですが、もちろんそれも中止に。7月の初旬には11月に渡航できないか、とも考えたのですが、それも今のところ全くの未定です。
クラウドファンディングでは、募集期間終了後、支援頂いた金額に応じてリターン(返礼品)の送付を行うのですが、現地で調達予定だったリターンを入手出来ないため支援者の方には送付を待っていただいている状態です。そのため支援者の方と距離が出来ないよう、フリースクールの現状についてメールで逐一報告するといった工夫をしています。
このクラウドファンディングのプロジェクトは今の4年生が中心になって進めてきました。先が全く見えない状況の中で、このままカンボジアに渡航することができないまま、卒業を迎えてしまうのではないかという不安もありますが、今できることを自分たちなりにやっていきたいと思います。
―支援者の方に現状をお伝えできる日が来てほしい
皆様も新型コロナウイルスにより不安な日々を過ごされているかと思います。カンボジアも日本と同じように新型コロナウイルス感染症の影響があり、フリースクールも2月から休校が続いています。1日も早く新型コロナウイルス感染症が終息し、フリースクールでも通常通りの授業が運営でき、支援者の方に現状をお伝えするできる日が来ることを祈っています。