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Alumni Special Interview 

立教GLP10周年 学生インタビュー

「リーダーシップとは誰もが持っているものであり、周りの人に与える多種多様な影響力である」

2022年度で科目設置から10周年を迎える「グローバル・リーダーシップ・プログラム(以下、立教GLP)」。立教GLPとは、グローバル社会における様々な場面で一人ひとりに必要とされる「リーダーシップ」を身につける教育プログラムで、全学部の学生が履修することができます。開設から10年が経過し、延べ3,120人の学生が立教独自のリーダーシップを学びました。立教GLP科目を多数履修している法学部法学科4年の岩田拓士さんにお話を伺いました。

岩田拓士さん

大学の学びを実感した入門科目

1年生の時、大学から送付される入学資料の中にGLPのパンフレットを見つけたことが始まりでした。「リーダー」と聞くと先頭に立って部下を引っ張っていく人を想像しますが、パンフレットに記載されていたのは「リーダーシップ」。自分で他の言葉に置き換えることが出来ないその単語が気になって入門科目(GL101)を履修しました。

GL101で企業から出された課題は「個人の感動体験をビジネスで再現せよ」というもの。5人1組のチームを組んで課題に対する施策を練り、1学期間にわたって発表の準備を進めます。いつ、どのように準備をするかは各チームに任されており、私たちは学年も価値観も異なる5人チームでしたが、毎日お昼休みにミーティングを重ねました。その結果、当時全48チームあった中で6チームだけが進める本選に出場できました。優勝は逃しましたが、特別クライアント賞という栄誉ある賞を頂くことができたのは、メンバー全員が互いを尊重し合っていたからだと思います。ビジネスアイデアを仲間と創造する過程を体験し、自分の成長にもつながりました。

岩田拓士さん
チームで作成した資料の数々。「今でも大切な財産です」と話す


戸惑いから見えてきた自分なりのリーダーシップ

GL101で想像以上の充実感を得られたことから、1年生の秋学期には「質問力」をテーマにしたGL201を履修しました。しかし1年生の多いGL101とは異なり、GL201のグループで1年生は自分だけ。他のメンバーはゼミ長やサークルの幹部として忙しい毎日を送る先輩ばかりだったのです。ミーティングも集まりが悪く、かといって自分の熱意を無理に押し付けるわけにもいかず…今度こそ本選で優勝したいという自分と周囲のモチベーションとの大きな差に、もどかしい日々を過ごしました。

それでも、メンバーの事情や気持ちを理解して寄り添うことを心掛けていたら、周囲も徐々にリーダーシップを発揮してくれるようになり、最後は念願の優勝を手にすることができました。今まで直したいと思っていた、周囲の目を気にしがちな自分の性格のおかげで、チームが良い方向へ動いたのです。「周りの個性を活かした環境づくり」をすること、これが私なりのリーダーシップの形だと気付きました。


「やらない後悔よりやる後悔」教える側にも挑戦

3年生の春にはSA(スチューデント・アシスタント…授業の進行役を務める学生アシスタント)にも挑戦しました。GLP科目のSAは単なる教員補助ではなく、授業で使う資料の作成やワークの内容、毎回の課題もSAが考えます。SAによってそのクラスのカラーが決まるほど裁量権が大きいのです。自分のアイデアを活かせる反面重い責任がのしかかってくるので、自分に出来るのか不安でした。でも授業開始前に担当教員から頂いたフィードバックや先輩SAからのアドバイスもあり、無事に務め上げることが出来ました。

私が目指したのは「楽しく、たくさん気づきを得られるクラス」。チーム分けや授業の進め方を考える際には、これまで自分が科目を履修する中で得た気づきや改善点が活きています。最後の授業では「岩田さんがSAで良かったです」と声をかけてくれる学生もいて、受講生からのあたたかいコメントは本当に嬉しかったです。

好奇心がすべての原動力

GLP科目に共通して言えるのは様々な価値観やバックグラウンドを持つ人に出会えるということです。たとえば普段は気にしていなかった相手の個性や価値観が、チームの場では大きな強みとして現れてくる。そんな発見が面白くて、GLP科目ではいつも新しい人に出会うのが楽しみです。私は新しい物事や周囲の人に対する好奇心が強い方で、さらに自分がどこまで成長できるのか知りたいという気持ちもあったので、それがGLPの特徴とぴったり合ったのだと思います。

リーダーシップは誰もが発揮できる

入学前は自分の言葉で上手く表現できなかった「リーダーシップ」という言葉。GLP科目でたくさんの経験をしてきた今は、リーダーシップとは「誰もが持っているものであり、周りの人に与える多種多様な影響力」であると考えています。特に「誰もが持っている」という点はGLPを通して強く実感しました。社会に影響を与えるような新たな価値観というのは一部の人だけが思いつくのではなくて、多様なリーダーシップが掛け合わさって生まれるのだという気づきは、私が学生生活で得た大きな学びです。今年の春学期はキャリア・リーダーシップについて学ぶGL302を履修し、秋学期は英語で開講しているGLP科目の履修を検討中です。自分の好奇心を原動力に、卒業まで精一杯学ぶつもりです。

●立教GLP(グローバル教育センター)


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